富士山周辺の宿泊64%増、世界遺産勧告効果で-楽天トラベル
楽天トラベルによると、世界遺産登録勧告を受けた富士山周辺の宿泊が好調だ。2013年7月18日から8月30日の夏の旅行期間で、同社の富士山周辺エリア9地域の宿泊予約は前年比64.2%増と増加しており、県別では山梨県が61.9%増、静岡県が36.8%増となった。とくに山梨県の富士・富士宮地区が107.3%増と急激に増加しており、身延・下部温泉地区が16.3%増、大月・都留地区も10.6%増となった。
富士山は4月30日、世界遺産委員会の諮問機関であるICOMOS(イコモス、国際記念物遺跡会議)から、三保松原を除き世界遺産一覧表に「記載」が適当との勧告がされている。ただし、楽天トラベルによると除外となった三保松原についても除外のニュース以降観光客が殺到しており、175.5%増と高い伸び率を示しているという。
また、静岡県観光協会によると、世界遺産登録勧告後、県外から多くの観光客が訪れるようになり、特にゴールデンウィーク期間中は三保松原周辺が混みあった。富士5合目まで登る週末登山者も増えており、急激な需要な高まりを感じているという。今後は山梨県と連携した観光促進の取り組みや、首都圏での商談会、鉄道やサービスエリアなどでの情報発信をおこない、さらなる誘客に努める考え。海上から富士山を眺められる「駿河湾フェリー割引キャンペーン」も実施していくという。