現地レポート:フランス、ミディ・ピレネーの多彩な魅力
パリから1時間、トゥールーズを起点に
美食、歴史、自然など豊富な素材
フランスへの日本人旅行者数は、不況のなかでも堅調を保ち、なかでもパリとノルマンディーのモン・サン・ミッシェルは不動の人気デスティネーションだ。フランス観光開発機構は、より広くフランスの魅力を知ってもらう機会にと、ツーリズム・トレードショーである「ランデヴー・アン・フランス(RDVEF)」の開催に際し、多彩なFAMツアーを催行した。そのうちの一つRDVEF開催地であるトゥールーズを起点としたミディ・ピレネーのツアーでは、名産のアルマニャックとフォアグラなどの美食や三銃士をはじめとした歴史、自然、文化など幅広い魅力が紹介された。
ミディ・ピレネーの首府、トゥールーズ
歴史ある街並と美食巡りを楽しむ
トゥールーズはパリから飛行機で約1時間、ミディ・ピレネー地方の首府である。エアバスが本社を置き、RDVEFのウェルカムパーティの会場ともなったシテ・ド・レスパスというヨーロッパ唯一の宇宙に関するテーマパークがあるなど航空産業の都市である一方、市内には赤レンガ造りの中世からの建物や教会も数多く残り、歴史的な街並を持つ。
トゥールーズ観光局のプロモーション担当メリッサ・ビュテリ氏は「市内を流れるミディ運河は世界遺産。パリ、リヨンに次ぐ大学もあってトゥールーズは落ち着いた街並が自慢です。近郊県の名産フォアグラやトゥールーズ・ソーセージなど、地産の食材を使ったグルメも有名。女性向けにはパステルを使ったコスメも人気です。ロマネスク様式の赤レンガの館は、かつてこのパステル交易で財をなした商人が建てたもの。夕陽に映えて、トゥールーズが“バラ色の街”と呼ばれる所以になっています」と語った。
市内の市場や熟成室まであるチーズ屋、ミシュランの星を取り続けているレストランなどグルメはこの街のアピールポイントの一つである。ミシュラン2ツ星に輝くレストランのオーナー・シェフ、ミッシェル・サランは近郊のジェール県の出身。我が家でもてなすような雰囲気、素材を重視しながらもクリエイティブな料理が堪能できるレストランで、平日の昼ならワインとコーヒーを入れても49ユーロという価格帯も魅力だ。