主要58社、12年度の海外旅行は5.3%増の2.3兆円、3月は前年割れ
観光庁が取りまとめた主要旅行会社58社の2012年度の旅行取扱状況で、海外旅行の取扱額は前年比5.3%増の2兆3419億6100万円となった。募集型企画旅行のみに限定すると7.0%増の7710億3045万円と全体の伸びを上回っている。取扱人数は1.3%増の437万1384人で、日本政府観光局(JNTO)の取りまとめによる出国者数の伸び率4.3%増には及ばなかった。募集型企画旅行の単価は5.7%増の約17万6000円となり、約9500円増加した。
企業別で見ると、最も取扱額が多かったのはジェイティービー(JTB)グループ14社計で10.6%増の5073億5247万円。2位以降はエイチ・アイ・エス(HIS)が4.7%増の3485億7258万円、阪急交通社が8.9%増の2575億9321万円、日本旅行が3.3%増の1385億8967万円、近畿日本ツーリスト(KNT)が0.9%減の1172億8068万円と続いた。
伸び率では、JTB14社のうちJTBグローバルマーケティング&トラベルが51.2%増の5億717万円、JTB東北が39.4%増の142億9069万円、i.JTBが33.7%増の231億5111万円などとなった。JTBグループ以外では読売旅行が18.6%増の99億1328万円、トップツアーが12.4%増の321億68万円などで続いた。
なお、外国人旅行、国内旅行を含めた総取扱額では、JTB14社が7.1%増の1兆4466億9376万円で1位となったほか、阪急交通社が12.0%増の3874億1423万円、日本旅行が4.5%増の3869億9222万円などとなった。4位以降では、HISが6.5%増の3783億9956万円となりKNTが1.2%増の3277億8454万円、さらに楽天トラベルが11.9%増の3274億7327万円と続いている。
▽3月単月は4.1%減、2ヶ月連続マイナス
3月単月の取扱状況で、58社合計の海外旅行取扱額は4.1%減の1988億3722万円となり、2ヶ月連続でマイナス。募集型企画旅行の取扱額も0.7%減、取扱人数も5.2%減と前年を割り込んだ。引き続き中国と韓国への需要低迷が報告されているという。
企業別ではJTB、HIS、阪急交通社の順に取扱額が多い構図は変わらないが、取扱額が100億円を超える企業でプラス成長したのは、JTBグループを除けば日本旅行の4.2%増、124億7880万円のみであった。
▽主要旅行会社取扱概況(Excelファイル)
2013年3月単月
2012年度通年
2012年度通年(詳細データ)