i.JTB、15年の海外500億円めざす-国内は1400億円「死守」
i.JTBは2015年までの目標として、海外商品で売上高500億円、国内商品で1400億円をめざす。海外商品については、海外パッケージツアーと航空券、宿泊、オプショナルツアーの売上高の合計の目標。ジェイティービー(JTB)広報室によると、2012年度のi.JTBの海外売上高は230億円となる見込み。15年までにオプショナルツアーの拡充などで約2倍をめざす。
一方、国内売上高は約800億円。JTBホームページは250億円、るるぶトラベルは500億円程度だが、2015年までにるるぶトラベルで1000億円、JTBホームページその他で400億円をめざしていく。このほど都内でJTBインターネット販売協力宿泊施設向けて開催した感謝の夕べで、i.JTB代表取締役社長の今井敏行氏は「るるぶトラベルが1000億円になると、(インターネット販売の)先行2社の4分の1のシェアになる」とし、「なんとしても1400億円の販売を死守したい」と意気込みを示した。
i.JTB常務取締役の鈴木雅巳氏によると、今後は商品強化、ウェブサイトのシステム増強、販売促進活動の強化の3点に取り組むことで、自販の強化をはかっていく。商品強化については、JTBの強みである団体宿泊を中心に仕入れ力を高めていく。また、航空券販売で「航空会社指定なし」での販売を強化。価格にこだわるFITの利用の取り込みをはかり、アジアやアメリカを中心に展開していく方針。LCCの取扱についても将来的にニーズがあれば検討していきたいとした。
さらに、海外のオプショナルツアーの展開も強めていく。同社では4月1日から、ウェブサイトでJTB在外支店が企画したプランの販売もおこなっており、プラン数を今までの500プランから1500プランに拡充。特設ページを設置するなど海外展開を強化しているという。
ウェブサイトについては、ユーザビリティの高いサイトへの改修をはかっていく。3月28日にはトルノスをJTBホームページと統合しリニューアルオープンしており、海外ホテルの予約で空室のみをリアルタイムで検索、予約できるようにし、利用者の利便性の向上をはかった。今後はさらに使いやすいサイトとなるよう、小規模な調整をおこなっていくという。
販売促進では、店舗との協力関係をさらに強めていく。現在ウェブ経由で店舗に案内するといった、店舗への”取次役”業務をおこなっているが、今後も店舗への動線をつなげていく計画だ。さらに、店頭でネット上の商品を紹介する試みもすでに開始しており、今後更に関係を深めていきたい考えだ。
また、提携販売の強化もおこなっていく。同社はエアアジア・エクスペディア(AAE)と2月21日、包括的な業務提携を発表しており、秋以降にはJTBホームページでエクスペディアの提供するホテルが予約可能となる予定。JTB代表取締役社長の田川博己氏は「エクスペディアと組んだが、(エクスペディア以外でも)そういった提携もやりつつ、大いなる流れを作っていきたい」と語った。