韓国、「釜山・蔚山・慶尚南道訪問の年」で地方観光促進を本格化
韓国観光公社(KTO)と釜山・蔚山広域市、慶尚南道、東南圏広域経済発展委員会はこのほど、「釜山・蔚山・慶尚南道訪問の年」について説明会をおこなった。韓国では毎年、地方観光活性化推進事業の一環として特定地域を訪問年として定め、海外からの観光客誘致に力を入れており、2013年は「釜山・蔚山・慶尚南道訪問の年」として南海岸地域の観光振興を進めている。KTOでは、日本から釜山への直行便も増加していることから、同地域への日本人観光客誘客に本腰を入れていく考えだ。
説明会では代表団の団長を務める蔚山広域市観光課長の全京述氏が挨拶。「南海岸地域の観光素材を紹介するとともに、新しい素材を開発することで、海外から400万人の観光客を迎え入れたい」と意気込みを話し、日本の旅行業界にも協力を呼びかけた。
また、KTO東京支社長の康重石氏は、竹島問題が表面化した昨年9月以来日本人観光客が減少していることについて触れ、「それを乗り越えるためにKTOではさまざまな活動を積極的に展開している」と強調。2013年が日韓地方観光交流元年として位置づけられているなかで、「釜山・蔚山・慶尚南道をもっと日本で紹介してほしい」と旅行業界に支援を求めた。このほか、最近の北朝鮮情勢についても言及。「いろいろとニュースで取り上げられているが、韓国での観光にはなんの問題もない」と安全性をアピールした。
「釜山・蔚山・慶尚南道訪問の年」では、キャッチフレーズを「見たい、会いたい」と定め、祭り、スポーツ、ショッピング、美食の「熱情」、文化遺産、自然景観などの「美感」、テンプルステイや陶磁器制作など体験の「学び」、医療観光、エコツーリズム、産業視察などの「未来」の4つのテーマをもとにプロモーションを進めていく。
具体的には、釜山国際映画祭や釜山海祭りなどのイベント、蔚山のクジラ文化、領南アルプス山脈や海岸線でのアクティビティー、世界最大級のデパートでのショッピングなど地域色豊かな魅力をアピールし、日本人観光客の誘致をはかっていく方針だ。