名鉄観光、12年の旅行部門は売上896億円、13年1000億円へ
名鉄観光サービスの2012年12月期(2012年1月1日~12月31日)決算で、売上高(※総額)は前年比7%増の1110億2400万円、営業収益は7%増の183億1100万円、売上総利益は同じく7%増の125億6600万円だった。営業利益は営業費用を4%増に抑えたこともあり、67%増の9億700万円、経常利益は33%増の10億7100万円、当期純利益は40%増の5億3200万円となった。
旅行部門では、売上高は8%増の896億7200万円。営業収益は海外旅行が10%増の24億6000万円、国内旅行が8%増の95億3500万円、合計で8%増の119億9400万円。売上総利益は海外が8%増の20億3900万円、国内が7%増の81億5800万円、合わせて7%増の101億9700万円だった。海外旅行取扱人員は8%増の12万人、国内旅行宿泊取扱人員は11%増の171万人となった。
同社によると、上期は東日本大震災による需要減からの反動で前年を大幅に上回ったが、下期は11年7月以降がすでに回復傾向にあったことや、領土問題で韓国、中国への海外旅行や訪日旅行が減少したことなどにより、前年を若干下回る結果となったという。
2013年は、中期経営計画で掲げた旅行部門売上高1000億円の達成に向けて、重点団体への営業強化、インターネット販売の拡大、インバウンド旅客の拡大、名鉄グループ旅行各社との連携強化をはかっていく。重点団体への営業強化では、重点団体の教育・スポーツ、宗教、官公庁、福祉、相互取引企業へのセールスを強化し、安定顧客化をはかる。インターネット販売では、LCC商品を含めた旅行商品や宿泊を拡販する。
一方、インバウンドでは中部9県による「昇龍道プロジェクト」を業界関係者と協力して展開。アセアン諸国からのインバウンドを推進していく。その他、名鉄グループ旅行各社との連携では、コミュニケーションの強化や相互顧客紹介による販売拡大をめざす。
また、海外旅行では、12年に引き続き1ヶ月から3ヶ月の中期海外研修の実施や、若手社員100名による韓国での現地研修をおこなうなどスタッフの能力強化に努め、積極的な販売体制の強化をはかる。国内旅行では伊勢神宮の式年遷宮や出雲大社平成の大遷宮、東京ディズニーランド開業30周年などの行事を後期と捉え、宿泊人員の増加をめざす。加えて、重点送客地域として北海道、東北、和歌山を掲げ、送客拡大に努めていくとした。