トップツアー、12年経常利益は15%増-海外旅行取扱額は12.4%増に
トップツアーの2012年12月期(2012年1月1日~12月31日)の旅行業総取扱額は前年比5.5%増の1163億8500万円、営業収益は4.8%増の150億1300万円となった。営業利益は0.9%減の10億7298万円と減少。営業費が代理店割戻しなどの売上連動費用の増加や、中長期的な成長を見込んだ営業施策の実施などで5.8%増となったことが要因だ。しかし、経費全般の削減や為替差益により、経常利益は15.0%増の12億7100万円と増加した。純利益は特別損益での関連会社株式評価額損の2億245万円などが響き、33.3%減の2億7800万円となった。
このうち、海外旅行の実績は、取扱額が12.4%増の318億7100万円、営業収益は12.4%増の34億9800万円となった。震災の影響からの反動で団体旅行が好調に推移しており、秋以降は尖閣・竹島問題の影響で企画商品部門は落ち込んだが、通年では取扱額、営業収益とも前年を上回る結果となった。
また、国内旅行の実績は、取扱額が2.3%増の792億1300万円、営業収益が0.1%増の105億6400万円。訪日旅行の実績は、取扱額が27.0%増の40億2000万円、営業収益は27.4%増の7億4400万円となった。
商品別では団体旅行は取扱額が8.4%増の754億8700万円、営業収益は4.9%増の115億5200万円だった。震災の反動で取扱が伸びたが、秋以降は2011年に学生団体が震災の影響で春季から秋季に修学旅行などを変更した影響もあり、伸びは鈍化。また、尖閣問題の影響もあり中国への海外旅行や、訪日中国人の団体が大きく減少した。
一方、個人旅行の実績は、取扱額が0.7%増の388億6600万円、営業収益は3.9%増の25億2900万円。ビジネストラベルが震災からの回復で順調に推移したが、秋以降は竹島問題で韓国への企画商品販売が落ち込んだ。