HIS、第1Qの営業利益は30.3%増-ハウステンボス好調
エイチ・アイ・エス(HIS)の2013年10月期第1四半期(2012年11月1日~2013年1月31日)の連結業績で、売上高(※総額)は前年比14.6%増の1083億8700万円、営業利益は30.3%増の32億6400万円、経常利益は25.5%増の40億7800万円、純利益は11.1%増の23億5100万円となった。
旅行事業は、売上高は6.6%増の959億8100万円と増加したが、営業利益は1.8%減の21億2400万円となった。HISによると、売上高はハワイやヨーロッパ方面など単価が高めの商品が順調に伸びたことで増加したが、営業利益では、商品設定数の多い中国や韓国で尖閣・竹島問題の影響が尾を引き減少したという。
オンライン販売では2012年12月に「海外航空券+ホテル」サイトで周遊航空券や複数ホテル予約などを可能としたことや、スマートフォン向けサイトの改修などが奏功し、好調に推移した。商品展開では、コスタビクトリア号を利用したクルーズ商品の販売を開始。広告活動では50歳以上をターゲットにした旅行機関誌「旅通信」を発刊し、新規顧客の需要取り込みをはかった。
団体旅行では営業拠点を増やしたほか、法人旅行について社内手配システムの改善をおこなったことで、生産効率も高まったという。販売施策ではショッピングセンターに営業拠点を設置し、販売体制を拡充した。
また、海外では営業拠点を拡充。海外現地向け予約サイトをマレーシアとインドネシアでもオープンし、今後更なる拡充をはかるとした。さらに、アジア圏での本格的な事業拡大のため、東南アジア管理本部と東南アジア営業本部を中心にした販売・管理体制の強化も実施。そのほか、インバウンド事業では他の旅行会社へのホールセール事業で営業活動を強化した。「Vacation事業」では大手ホテルチェーンとのシステム接続を開始し、海外ホテル予約サイトの拡充をはかった。
ハウステンボスを運営するテーマパーク事業では、売上高は31.8%増の52億5300万円、営業利益は業務効率の改善と経費削減努力が奏功し、68.0%増の13億7600万円と好調に推移した。11月にオープンした、20周年記念の新施設「I-4(アイフォー)」や、規模を拡大したイルミネーションイベント「光の王国」などのイベントが好評だったという。入場者数は36.0%増の66万1000人で、このうち海外客数は11.3%増の2万6800人。宿泊者数は3.1%増の6万8100人だった。
このほかホテル事業では、グループ化したグアムリーフホテルのビーチタワー全館とロビー周りの改修を実施。各ホテル共に利用者の満足向上と収益性の向上に努めた結果、売上高は55.7%増の10億4300万円、営業利益は1200万円(前年:300万円の赤字)となった。