エミレーツ、羽田は出張需要に期待、「高品質」武器に需要獲得

  • 2013年3月4日

EK・B777-300ER型機(Boeing Photo)  エミレーツ航空(EK)日本支社長のリチャード・エンゲルマン氏はこのほど本誌インタビューに応じ、今年6月3日に就航予定の羽田/ドバイ線について、業務渡航での利用が多くなるとの予測を語った。

 EKの機材構成ではエアバスA380型機とボーイングB777型機が中心となるが、羽田線はB777型機。もともと羽田空港の施設面での制約もあるが、エンゲルマン氏は深夜便であることを考慮するとA380型機では供給過多になると分析。また、B777型機は貨物需要にも応えられるメリットがあるという。

 EKでは、すべての路線について70%以上のロードファクターを義務付けているといい、羽田への就航後は羽田と関空にB777型機をそれぞれ1便、成田にA380型機を1便、合計で1日3便の座席を埋めることになる。成田と関空のみの現状ではハイシーズンは80%を超えるなど順調だが、羽田への就航は「大きな課題」だ。

 この課題に対しては、日本航空(JL)とのコードシェアによる地方需要の獲得のほか、サッカーやゴルフのスポンサー契約などによる認知向上を継続する。その際には、「他の追随を許さない」と自信を示すプロダクトとサービス、そして新ターミナルが稼働したドバイ空港の利便性を打ち出し、優位性をアピールしていく方針だ。

 なお、2013年の日本市場の動向については、円安傾向からレジャーの渡航意欲が抑制される一方で、輸出産業を中心に業務渡航が活発化するとの見方。このため、もともと業務渡航での利用が多いと予想する羽田線を含めて、積極的に需要を取り込んでいく方針だ。


※インタビューの詳細は後日掲載予定