成田、4月から国際線増量割引導入-16年3月末まで
成田国際空港(NAA)は4月1日から、国際線着陸料で増量割引制度を導入する。増量割引は、着陸時の航空機の総重量が新規就航や増便などにより「増量」することに対し、増量分にかかる着陸料を割引するもの。NAAでは割引率を50%とした。
NAAによると、今回の増量割引は、13年夏スケジュールからのオープンスカイに向け、成田が航空会社から「選ばれる空港」になるためのもので、新規就航や増便をする航空会社に対するインセンティブとしての位置づけだ。同社は4月から国際線着陸料の引き下げも発表しており、料金面を見直すことで国際線ネットワークの拡大と、アジア地域における競争力の強化をはかる。
割引は航空会社単位で決定。対象は国際定期旅客便と貨物便を合算した重量とした。上期(4月~9月)と下期(10月~3月)それぞれの前年同期比で、航空会社の着陸総重量が増えた場合、増えた重量分の着陸料を50%割り引く。例えば、ボーイングB777-200型機材を新規就航、または増便した場合、現行は1回あたり45万5400円だが、4月以降は着陸料が1550円に引き下げとなるため6.1%減の42万7800円、さらに増量割引の適用で21万3900円となり、53.0%減まで引き下がる。
制度の実施期間は2013年4月1日から2016年3月31日まで。終了後に効果検証をおこない、制度の継続について検討していく。
なお、関西国際空港も13年夏スケジュールから14年冬スケジュールまでを対象とした、国際線着陸料の値下げや増量割引の拡充などの料金戦略を発表。着陸料は12年冬スケジュールから5%減としたほか、増量割引は航空会社、国際線国内線及びスケジュール別で、増量分について今まで実施していた1年目の80%に加え、2年目に50%、3年目に30%割り引くとしている。