楽天トラベル、12年売上高は18.7%増-13年は国際展開強化

  • 2013年2月14日

 楽天トラベルの2012年12月期連結決算(2012年1月1日~12月31日)の売上高(※)は前年比18.7%増の316億3900万円、営業利益は4.6%減の108億2800万円、予約流通総額(取扱高※※)は12.9%増の4751億円となった。

営業利益については、第4四半期にダイナミックパッケージ(DP)取引に関する会計処理で、営業費用として扱うべき費用を預り金として処理していた誤りにより、2006年11月から2012年12月までの約6年分の費用修正分を一括計上したことで減少。他年度の減少分を除外した数字では19.7%増の127億2000万円となった。

 第4四半期は、売上高が11.6%増の79億2000万円、営業利益がDP取引の過去分の費用修正で26億2400万円を計上したため76.6%減の7億4000万円、予約流通総額が11.1%増の1145億円となった。このうち、営業利益については、第4四半期の修正分のみを加えた数字では12.9%増の33億6500万円と増加している。

 楽天トラベルによると、2012年はDPの販売が好調だったほか、法人向け宿泊予約の一括精算サービスの拡充など、収益源の多様化に注力したという。

 2013年については、国際展開の強化をはかる。楽天トラベル代表取締役副会長の山田善久氏氏によると、アウトバウンド、インバウンド双方について積極的に展開していきたい考え。「海外to海外」についても力を入れていく計画で、現在システムを構築中とした。

 また、海外拠点についても拡大していく。すでに1月1日にフィリピンのマニラとベトナムのホーチミンに新拠点を設立しており、13年上期中にはマレーシアにも新拠点を設立。アジア地域での拠点拡大により、面的にネットワークを展開していく考えだ。今後の拠点設立についても未定としながらも、APEC諸国での設立の可能性があるとした。一方、欧米についてはロサンゼルスなど、日本人の渡航者が多い地域に拠点を設立していく方針だという。


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