太田新国交相、観光は「きわめて重要」-日中問題は国がバックアップを

  • 2013年1月7日

国土交通大臣の太田昭宏氏 12月26日に国土交通大臣に就任した太田昭宏氏は、12月28日の専門誌向け記者会見で「観光はきわめて重要だという認識」と述べ、観光の重要性について改めて強調した。

 同氏は「私も与党の中で観光立国をスタートさせた、初動的な推進役の1人でもある」と振り返り、その上で観光立国実現の課題として、インバウンドの受入体制の整備をあげた。地域ベースで工夫はしているが「外国の方々にきてもらうとなると、備えが極めて弱い」と述べ、日本人のサービスやホスピタリティの高さが十分観光に生かしきれていないと指摘。インバウンド促進のためには「日本国民全体で接客をする」ことが必要と述べた。国交省としても、インバウンドの受入促進のために「各観光に携わる方々が努力をしたことをしっかりバックアップできる姿勢をつくる」考えだ。

 また、太田氏は「アジア諸国との観光は極めて大切」と強調。中国や韓国との観光については外交問題で「急ブレーキがかかった状態」とし、とくに日中間については「第1次安倍内閣に時に取り決めた、中国との間の戦略的互恵関係をさらに発展させるといったような、(観光に対し)全体的なバックアップ体制を国がやることが責務ではないか」との考えを示した。

 このほか、航空行政については「オープンスカイ時代における国際拠点空港の整備は極めて重要な課題」であると述べ、まずは首都圏の羽田、成田の発着枠増枠の拡大について「(首都圏2空港の発着枠が)75万というところまで持っていけるよう、鋭意準備をしている」と説明。

 さらに、LCCへの注目が高まるなか「LCCへの備えもやり、新企業の参入も重要なことではないか」とし、「国交省全体、航空関係としっかり意見を調整し、前向きでやっていきたい」と意気込みを述べた。