HIS、12年の売上、利益は過去最高-13年は増加継続、韓国の回復も
エイチ・アイ・エス(HIS)の2012年10月期(2011年11月1日~2012年10月31日)の連結業績で、売上高(※総額)は前年比13.3%増の4314億8300万円、営業利益は20.3%増の113億1600万円、経常利益は22.5%増の134億7900万円、当期純利益は12.4%増の93億3100万円となり、いずれも過去最高を記録した。海外送客数は309万8000人で、300万人を初めて超える過去最高値となった。
旅行事業では、売上高は11.4%増の4073億400万円、営業利益は13.6%増の113億8400万円となった。海外旅行については、続く円高やアクティブシニア層の需要増、LCCをはじめ新路線の就航や機材の大型化などによる座席数の増加などもあり、市場全体が回復傾向にあるなか、成田/バンコク間のデイリーチャーターの継続や地方空港からのハワイ線の座席買い取りなど積極的な営業施策で需要の取り込みをはかった。一方、生産効率を重視した店舗の再配置、海外ウエディング、ハネムーンの販売体制の強化なども実施した。
また、国内旅行では、LCCを利用したツアーの造成や、全日空(NH)との業務提携をおこなうとともに、国内旅行の販売を全店舗に拡充し、オンライン宿泊予約サイトを開設するなど、販売の強化をはかった。
さらに、海外での旅行事業では、アジア圏を中心に、日本人以外の顧客に海外現地発の旅行商品を販売する「海外アウトバウンド事業」を強化。HIS代表取締役社長の平林朗氏によると、2012年10月期は売上ベースで前年比20%、取扱人数でも56.7%増となっており、好調に推移しているという。
テーマパーク事業では、ハウステンボスで開業20周年をフックにしたイベントの開催や、新施設の誘致などで集客力強化をはかるとともに、経費削減の取り組みを継続。売上高は19.3%増の159億5700万円、営業利益は166.9%増の26億3900万円となった。その他、ホテル事業は売上高が24.5%増の27億8400万円、営業損益は2億3200万円の赤字となった。
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