関空、中間期の営業利益は33.2%増-LCC効果で

  • 2012年11月15日

 新関西国際空港(新関空会社)は11月14日、2013年3月期第2四半期累計期間(2012年4月1日~9月30日)の連結業績を発表した。同社は4月1日に発足しているが、関空、伊丹の経営統合は7月だったため、主に7月から9月の業績となる。このため、新関空会社では「関空の経営成績」として、中間連結業績から大阪国際空港(伊丹)分を除外し、旧関西国際空港会社(旧関空会社)の4月から6月分の業績を加えた数値を発表した。

 関空の経営成績では、営業収益は、LCCの新規就航や増便などで国際線旅客数が増加し、施設使用料が大きく増加。商業事業のうち物販店や免税店などの直営事業収入を中心に増収となり、2011年の旧関空会社中間連結業績比で9.4%増の470億7600万円となった。営業費用は売上原価の増加などで2.9%増の346億6500万円、営業利益は33.2%増の124億1100万円となった。

 12年上期の発着回数は、12年夏期国際線スケジュールが過去最多となったことや、LCC効果もあり、前年比20.9%増の6万4000回となった。旅客数は26.0%増の846万1000人で、このうち国際線は22.0%増の586万人、国内線は36.0%増の260万1000人だった。

 一方、新関空会社の連結業績では、営業収益は274億1000万円、営業利益は189億4300万円、経常利益は66億5500万円となった。純損益は経営統合に伴い関空の資産価値を評価しなおした際に評価減が発生。特別損失として分割移転損失230億円を計上したこともあり、112億3800万円の赤字となった。新関西国際空港単体の業績(関空と伊丹、2012年7月から9月分)では、営業収益は271億7300万円、営業利益は26億5400万円、経常利益は36億1400万円、純利益は13億1200万円だった。

 新関空会社の連結業績の見通しについては、営業収益は778億7800万円、営業利益は177億4100万円、経常利益は120億2300万円、当期純損益は88億9700万円の赤字となる見込みだ。