楽天、3Q取扱高は9.5%増-「10周年」効果、法人向けも好調
楽天トラベルの2012年第3四半期(2012年7月1日~9月30日)決算で、予約流通総額(取扱高※)は前年比9.5%増の1319億円となった。国内のみの予約流通総額についても、11年よりシルバーウィークの日並びが悪かったというマイナス要因はあったが、11.0%増と増加した。
売上高では、国内、海外旅行の予約と国内バスサービスを含めて14.2%増の93億5100万円となり、営業利益は14.3%増の43億8900万円。同社によると、夏休みの予約が好調であったことに加え、8月に楽天トラベルの10周年を記念し、特別プランの販売やプレゼントキャンペーン実施。さらに、10周年記念のポイント付与率の引き上げやクーポンの配布など、インセンティブを多めに設定したセールを毎月開催。こうした試みが流通総額の押し上げにつながったとの考えだ。
また、7月に日立グループに提供を開始した、法人向け宿泊予約の一括精算サービス「Racco(ラッコ)」での予約が好調に推移。楽天トラベル代表取締役副会長の山田善久氏によると、ラッコの提供は数年前から開始していたが、日立グループの加入もあり伸び調子で、契約件数も増加。現在1万以上の事業社が導入しており、数社と導入の話し合いを進めているという。
なお、山田氏は尖閣、竹島問題の影響についても言及。「(問題がなければ)流通総額はもう少し伸びた」述べ、影響は若干ながらあったと語った。ただし、現時点では中国は減少が続いているものの、韓国については次第に回復しているとした。
※予約受付時の取扱額の総額(キャンセル前)。国内・海外の宿泊施設や海外航空券、楽天バスサービス、国内・海外のダイナミックパッケージ、レンタカー、ペットホテルが対象