日本航空、中間決算も過去最高益-尖閣竹島は影響限定的
日本航空(JL)グループの2013年3月期第2四半期(2012年4月1日~9月30日)の連結業績で、営業利益、経常利益、四半期純利益が過去最高となった。売上は前年比5.7%増の6342億円で、営業利益は5.7%増の1121億円、経常利益は7.7%増の1110億円、四半期純利益は2.4%増の997億円。国際線で中国線の需要が落ち込んだ影響があったものの、全体では国際線、国内線ともに好調で、部門別採算制度などによるコスト削減も奏功したという。
国際線旅客輸送事業では、旅客数が17.7%増の377万8000人、旅客収入が10.2%増の2103億円。座席供給量は4.5%増としたところ、旅客輸送量は17.1%増となり、座席利用率は8.2ポイント増の76.2%となった。イールドが5.9%減の12.5円、単価が6.4%減の5万5657円と前年割れしたが、これについては前年に震災の影響でレジャーや団体旅行の需要が減少した反動で、むしろ「平年並み」(JL代表取締役社長の植木義晴氏)に戻ったとの認識だ。
国内線は旅客数が7.4%増の1522万6000人、旅客収入が2.9%増の2504億円。座席供給量の7.6%増に対して旅客輸送量は7.7%増となり、座席利用率は0.1ポイント増の62.6%に改善した。イールドが4.4%減の22.4円、単価が4.2%減の1万7168円となったのは国際線と同様の事情によるものという。
このほか、旅行事業ではジャルパックが需要動向に合わせて期中商品を投入しつつコスト効率化を進めた結果、連結消去前の営業利益は14.3%増の868億円と2桁増。取り扱い人数は、海外が欧米を中心に好調で17.4%増の16万8000人、国内が12.0%増の100万3000人となった。
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