ペルー、13年はシニアやOLターゲット-訪問先の多様化めざす
ペルー政府観光庁は10月29日、都内でセミナーとワークショップを開催し、13年の目標と戦略を発表した。2013年はターゲットとして団塊世代や30代から40代の団塊ジュニア、OL層を設定し、ターゲットごとに焦点をあわせたプロモーションを展開していく考え。日本語サイトも来年中のオープンをめざし制作中だという。
同庁によると、2011年のペルーへの外国人訪問者数は前年比13.5%増の246万6000人。このうち、日本人訪問者数は43%増の4万3794人で、2012年1月から6月の累計も25%増の2万7961人と好調に推移しており、12年総計でも11年を上回る予想だ。加えて、消費額の拡大もはかる。消費額は現行の1350ドルから1800ドルへの引き上げをめざす。また、滞在日数では、現在旅行者の58%が4泊から7泊、24%が8泊から14泊だが、1泊から2泊の短期滞在も取りこみたいとした。
さらに、訪問先の多様化をはかり、リピーターの造成につなげていきたい考え。セミナーでは駐日ペルー共和国特命全権大使のエラルド・エスカラ氏が「ペルーにはナスカの地上絵など、マチュピチュ以外の様々な観光地がある」とアピール。
このほど来日した現地観光ガイドの松尾知彦氏も、「ここ1、2年はマチュピチュを見て終わる淡白なツアーが増えたように思う。マチュピチュプラスαの流れを作り上げれば、2、3度めのペルー訪問に繋がるのでは」と述べ、マチュピチュ見学後のクスコでの滞在や、ペルー北部のアマゾン流域、ペルー南部のアレキパ、コルカ渓谷、イカ近くのパラカス国立公園などへの訪問を訴えた。
このほか、セミナーでは航空会社各社がペルーへのアクセスを紹介。米系ではアメリカン航空(AA)、デルタ航空(DL)、ユナイテッド航空(UA)がプレゼンテーションを実施し、出発地で預けた荷物をそのまま最終目的地まで運ぶ「ITI(International To International)タグ」の利便性をアピール。また、AAは来年4月から再開するダラス・フォートワース/リマ線を紹介。さらに、大韓航空(KE)も来年仁川/リマ線の就航を検討しており、アクセスの利便性が高まると訴えた。