プリンセス、日本発着クルーズ順調、大規模プロモも予定

  • 2012年10月28日

左から)プリンセス・クルーズ社長兼CEOのアラン・バクルー氏、副社長のジャン・スワーツ氏  プリンセス・クルーズ社長兼CEOのアラン・バクルー氏と副社長のジャン・スワーツ氏が来日し、来年実施する日本発着クルーズ「ジャパン・ホームポート・クルーズ」の販売状況を語った。

 バクルー氏は「最初のクルーズ運航(13年4月27日発)の半年前であり、これから予約が活発になる時期」と前置きしたうえで、「他の市場で実施している同様のクルーズと比べても、似たような集客状況。正常な範囲内で推移している」と評価。今まで取り上げていなかった小さな寄港地が入ったコースも人気で「そういう寄港地を取り入れたことが成功の秘訣」とも語る。また、日本発着クルーズには韓国に寄港するコースが多いが、最近の日韓間の情勢の影響についても「特に感じていない」という。

 2014年以降の運航は、全世界の市場動向を見ながら配船先を決めていくため「正式発表の段階までは未定」とするものの、「日本でクルーズをしたいと考えている」との意向を示した。クルーズ各社がアジアクルーズに乗り出す中、「競争に勝つよりも、ブームを発展させていくことが重要」と現在の動きを歓迎。スワーツ氏も「クルーズを大きなビジネスとして成長させていくことが大切」と語る。

 今後は、旅行会社へのトレーニングと消費者へのプロモーションに力を入れる。プリンセス・クルーズでは日本発着クルーズを実施するにあたり、旅行会社との協議を重ね、日本市場にあわせて企画してきたが、今回の来日で実施した各社とのフィードバックでは、手ごたえを感じつつも「日本市場でのクルーズに対する理解が十分でない」との意見があったという。旅行会社向けのトレーニングは来年早々にも実施し、消費者への認知浸透に繋げていく考え。また、消費者向けにも「ブランディングは重要」とし、プリンセスとして規模の大きい投資をする予定。「一緒にやることが効果的」とし、旅行会社との協調して展開する考えだ。

 なお、プリンセス・クルーズでは来年6月に、同社史上最大の新造船「ロイヤル・プリンセス」を就航。2014年春にはほぼ同型の「リーガル・プリンセス」を就航する。総トン数は両船とも14万1000トン、乗客定員は3600人で、「一卵性双生児のような構造」(バクルー氏)だというが、基調カラーは別のものとする予定。