産業観光など新しい観光の発信地へ 中部広域観光フォーラム

 中部地方への誘客促進を目的に「中部広域観光フォーラム」がこのほど、大阪市内のホテルで開かれた。エリア内でも大きな観光資産である産業観光についての講演会、旅行会社向けの商談会などが行われた。

 フォーラムは、中部9県と3政令指定都市、観光、経済団体で組織する中部広域観光推進協議会の主催。今年で12回目の開催で「新しい観光魅力の発信!」と題して、日本観光振興協会の須田寛・中部支部長と丁野朗常務理事が講演した。

 須田さんは、中部の観光資源を「得意分野はないが、万遍なくそろっている」と表現。テーマ別に観光資源を再編成していき、資源の連携による相乗効果を期待するとした。具体的には、中部地方を縦断する「昇龍道」プロジェクトなどを提案していた。

 丁野さんは、産業観光の経緯を踏まえ、現在は「見せるから"ご覧いただく"ためのファクトリーパーク」が主となる第3世代に突入し始めたと分析。事例として愛媛県今治市の今治タオルミュージアム、静岡県掛川市の資生堂企業資料館、富山県黒部市のYKK黒部事業所、コンビナートの夜景観賞などを挙げ「アジア初の工業立国・日本の産業観光は海外から見ても魅力的です」などと話した。

 協議会の八木正義本部長はフォーラムのあいさつで「中部圏には四季折々の自然をはじめ数多くの観光資源が存在します。これからも関西とより良い関係づくりができるようがんばっていきたい」とし、相互交流を呼びかけていた。


情報提供:トラベルニュース社