VIA鉄道、日本市場への取り組み強化-トロントに新ラウンジ開業
VIA鉄道の国内・海外営業担当シニアディレクター、ピエール・サントニ氏と海外営業アジア地区マネージャーのミッシェル・グッドウィン氏がこのたび来日し、最新情報とマーケット状況について説明した。サントニ氏によると、2012年1月から6月で、カナダで一泊以上する日本人渡航者数は前年比16%増と増加。伸び率はアメリカ(14%増)やオーストラリア(7%増)よりも高く、「明るい兆し」との考えだ。
2012年7月の売上実績では、アメリカとイギリスが全体の約75%を占めており、日本のシェアは3%程度。しかし、日本は世界第5位で、アジアでは最大規模だとし、今後も強化していく姿勢を示した。
VIA鉄道では海外市場拡大の営業戦略として、プロモーション、旅行会社との関係構築、航空やバスなどほかの輸送機関も利用した複合的な移動の提案に注力していく考え。また、販売戦略の一貫としてSNSも積極的に活用していく。ツイッターやフェイスブックを利用してコミュニケーションを深め、VIA鉄道の認知度を高める活動にも力を入れているという。
また、2007年から2012年にかけて、カナダ政府からの約10億カナダドルの資金をもとに、さまざまな施設や車両の改装を進めてきており、サービスの向上も推進。そのひとつとしてケベックシティとウィンザーを結ぶコリドーで、Wi-Fiサービスの提供を始めたという。
このほか、サントニ氏は、トロント市が中心となって進めているユニオン駅の再開発プロジェクトも紹介。歩行者移動を質、量とも改善し、駅舎を1931年当時の姿に復元する。さらに、ショッピングやダイニングなどの充実もはかる計画だ。2012年5月にはパノラマラウンジを新装オープンした。