スカンジナビア政観、直行便利用の商品造成を提案、SITやFITの掘り起こしも
スカンジナビア政府観光局(STB)は10月5日、大阪に続き東京で「スカンジナビア・ワークショップ&セミナー」を開催した。昨年末にSTBからスウェーデンが抜けたものの、ノルウェーとデンマークから昨年を上回る24社・団体が参加した。
セミナーでは、STB日本支局局長の宮本拓氏が日本マーケットの現状を説明。今年1月から7月の日本人渡航者数は、ノルウェーで前年比17%増、デンマークで6%増と好調に推移していることを紹介した。これを踏まえ、宮本氏は「北欧はどんな時でも安定しているといわれているが、安定にとどまらず、これからも日本人旅行者を増やしていきたい」と意気込みを語った。
両国への日本人渡航者数は年間8万人から10万人。しかし、ある調査によると、2012年の世界のなかで最も行きたいデスティネーションで13位、今後3年以内に行きたいデスティネーションでも上位に入っているといい、STBではマーケットの潜在性は高いと見る。宮本氏は「チャーターも増えているが、今後は定期便の利用もさらに促進していきたい」と話す。
2013年の方針については、テーマごとの切り口を積極的に提案していく。まず、デンマークとノルウェーの周遊。STBでは両国だけでなく近隣国も含めた提案をしていく考えだ。SIT向けには、ハイキングやナショナル・ツーリスト・ロードを紹介し、掘り起しをはかる。FIT向けには、ウェブベースのプロモーションを強化していく。
さらに、最近ではアジアや中東経由のフライトを利用した商品も増えているなか、直行便の活用を積極的に進めていく。これまでスカンジナビア航空(SK)のチャーターはすべて用機者となる旅行会社が事前に決まっていたが、今後は一部の座席がそのほかの旅行会社にも開放されることから、その周知をはかっていく。このほか、来年のムンク生誕150周年も観光素材としてアピールしていく方針だ。