アメリカ、16年末までに375万人へ-日米観光交流年開始
日本旅行業協会(JATA)とブランドUSAは、9月21日に開催されたJATA旅博2012で、日本・アメリカ観光交流年の調印式を実施し、MOUを締結した。2016年末までにアメリカへの日本人旅行者数375万人をめざし、共同プロモーションや啓蒙活動などを実施していく計画だ。期間は2012年9月から2013年8月までの1年間。
ブランドUSA事業開発担当最高責任者のポール・セルーラ氏は「日本からアメリカへの旅行者がさらに増え、日米双方の旅行業界のメリットとなると確信している」と観光交流年の成果に自信を示した。アメリカへの海外からの旅行者数では、日本は英国に続いて第2位。また、消費額は第1位となっており「日本はアメリカにとって重要な市場」だという。
ブランドUSAは今年5月から日本、カナダ、英国の3ヶ国でブランド広告キャンペーンを展開。「発見しよう。あなたの知らないアメリカを」をテーマにアメリカでの独自な体験をアピールしている。また、JATA旅博2012ではブランドUSAとして最大のコマ数を出展しており、今後もJATAとの関係をさらに強化していく考えだ。
また、調印式に参加したJATA副会長でジェイティービー(JTB)代表取締役社長の田川博己氏は、観光交流年が「アメリカへの日本人旅行者をさらに拡大するための第一ステップ」とし、「両国の業界の力を結集し、大きな成果を残すことを期待している」と述べた。
田川氏はボストン、サンディエゴ、サンノゼ、デンバーなどの日米間の新規路線就航について「供給座席の増加は大きな成長の条件」と喜びを示した。定期便に加え、アメリカへのチャーター便も活用していく考えだ。また、セルーラ氏も「日本からの新たな直行便がアメリカの玄関口となりうる都市に就航することを嬉しく思っている」と述べ、「日本の旅行者がこれまでにないアメリカを発見するきっかけになる」と期待を示した。
MOUでは7項目の主要な活動の取り組みを締結。「日本・アメリカ観光交流年の告知、認知向上」「旅行会社の啓発・教育プログラムの推進」「新規旅行商品開発を促進するプラン、キャンペーンの立案・実施」「日米姉妹都市間の交流促進を通じた旅行需要の喚起」「新規就航都市路線を支援するプラン、キャンペーンの立案、実施」「JATA旅博およびアメリカ・PowWowの相互参加者増に向けた取り組み」「定期的な業界会議を通じた日米旅行業会間の交流促進」の7項目を掲げた。