JATAとブランドUSA、日米観光交流年実施-11年9月から1年間
日本旅行業協会(JATA)と、アメリカの観光促進をはかるNPO法人「ブランドUSA」は、日米観光分野の更なる観光促進をはかり「日本・アメリカ観光交流年」を実施する。2012年9月21日から2013年8月31日の約1年間実施し、交流促進を通し、2ウェイツーリズム促進の取り組みを進めていく計画だ。アウトバウンドでは、日本人旅行者数の増加とともに滞在日数の伸長をめざす。まずはJATA主催の「JATA国際観光フォーラム・旅博2012」期間中の9月21日に調印式を実施し、両国の旅行業界に対し、観光交流年の認知促進をはかる考え。
JATA事務局長の長谷川和芳氏によると、2011年にアメリカで開催された旅行見本市と商談会「インターナショナルPOWWOW(パウワウ)」において、両国政府と観光産業関係者による「日米観光交流促進協議会」が設置されており、観光交流年の制定が提案されていた。その後、政府間同士では時間を要するとの判断から、アメリカ観光業促進法に基づき設立されたブランドUSAの日本でのプロモーション活動開始を契機に、2012年のパウワウで民間同士での観光交流年の制定案が再提案され、今回の実施に至ったという。
観光交流年での主な活動としては、観光交流年の告知と認知向上をはかるため、9月下旬からJATA旅博での調印式やメディアへのニュースリリースを通した広報活動や、ポスターやウェブサイトなどの告知ツールを作成。旅行会社に対しては、DS制度を活用し、旅行会社の販売促進につながるような啓蒙活動を実施する計画。研修ツアーも検討中だ。
また、航空会社各社と協力し、新規就航都市の旅行商品造成や販促のため、セミナーやキャンペーンなどを実施していく。加えて、新たな旅行商品開発のために、フライ&ドライブなどの商品造成コンテストも計画しているという。
インバウンドについては、日米姉妹都市間の双方向の交流促進を通じて、アウトバウンド、インバウンド双方の旅行需要の喚起をはかる。また、観光庁と協力した取り組みも検討中だ。
加えて、JATA旅博とパウワウの相互交流の深化にも取り組む。JATA旅博では調印式を実施に加え、ブランドUSAパビリオンでアメリカの多様性を幅広くアピールし、観光需要の喚起と交流促進の活性化をはかる。ブランドUSAパビリオンはJATA旅博出展者のなかで最大規模であり、アメリカ本土ブースは昨年より15コマ増の38コマと大幅に拡充。本土以外では、グアムは2コマ減の10コマとなったが、ハワイは4コマ増の16コマと増加、ミクロネシアは前年と同じ8コマだという。