全旅連青年部次期部長に山口さん(山形県・滝の湯)2期連続の選挙で選出

 全国の若手旅館経営者1400人が加盟する全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会青年部(全旅連青年部、横山公大部長=高知市・土佐御苑)はこのほど開いた臨時総会で、次期青年部長(第21代、2013-14年度)に山口敦史・全旅連青年部副部長(山形県天童温泉・ほほえみの宿滝の湯)を選出した。

 1969年の青年部創設以来、2回目、2期連続の選挙となった。

 観光団体がトップを選挙で選出することはほとんどない。選挙については、青年部の成熟化や開かれた組織の証と歓迎する声がある一方、事前の調整による一本化を求める意見や、事前投票を認めていることへの疑問など、選挙の方法に見直しを求める声もある。

 今回の選挙には山口・青年部副部長と青年部副部長経験者の山本剛史・青年部監事(群馬県草津温泉・ホテル高松)が立候補。選挙は47都道府県部長の投票で行われ、25票対22票の僅差で山口さんが当選した。山形県からは全旅連会長の佐藤信幸さん以来、3人目の全国部長となる。

 山口・次期青年部長は当選後のあいさつで、「都道府県からの声を具現化していきたい。仲間や業界の発展のために、頑張り続ける」と決意を述べた。

選挙に先立ち候補者2人は、それぞれ所信を15分間発表し投票を呼びかけた。

 山口さんは、青年部に業界の未来がかかっているとし、(1)組織力の強化(2)魅力ある事業の創出(3)災害支援ネットワークの構築-を「未来を変える3本の矢」とし、これらに取り組んでいくと訴えた。

 このうち組織力については、18年に青年部員が1千人を下回る予測を示すなど、部員の減少に歯止めがかからないことを危惧。「会員拡大運動を実施するほか、各地、各個人の問題を青年部の委員会で解決し迅速にフィードバックする体制を整える」と話した。

 事業についてはスポーツ、ファッション、健康産業などとのコラボレーションを進める姿勢を示した。

 山本さんは、現行の諸問題に具体的に対応していくとし、(1)消費税内税表示への反対(2)東北の観光復興支援(3)地熱発電への反対-を掲げ、それぞれ委員会を立ち上げ取り組んでいくとした。

 また、旅館ホテル経営の研究、訪日外客1800万人達成に向けた魅力ある観光地づくりに取り組む考えを示した。青年部本部と地域の緊密な意思疎通を目指し、毎日必ず都道府県部長1人に電話をかけることなどを約束した。


情報提供:トラベルニュース社