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JATA菊間会長、尖閣懸念も「一時的」、民間交流の継続重視

  • 2012年9月2日

 日本旅行業協会(JATA)会長の菊間潤吾氏は、尖閣諸島をめぐる日中関係の緊迫化について、「先々どうなっていくか心配はある」と懸念しつつ、予約キャンセルなどは旅慣れていない層に限定されているとの分析を示し、「全体的な動きとしては一時的なものと思っている」と語った。

 菊間氏は、このほど「弘法大師・空海を偲ぶ日中国交使節団」の一員として訪中。現地では、国交正常化とともに観光交流が始まって40年が経ち、訪中日本人が5400万人、訪日中国人が1200万人、合計6600万人の相互交流がなされてきた中で、「こういう時期だからこそ、もう一度民間交流の必要性を皆で再認識しよう」との意見が日中双方から出されたという。

 需要喚起については、「今の段階では慌てず騒がず」としつつ、「(海外旅行者数)2000万人に向けた動きの中で中国の存在は大きい」とも指摘。今後は上海や北京など主要な訪問地だけでなく、「もう少し中国各地に目を向けた商品開発」を促していく必要があるとの考えで、地方の魅力を紹介するセミナーの主催など取り組みを進めていく方針を示した。