5月航空需要は4.5%増、欧州危機で成長は鈍化
国際航空運送協会(IATA)によると、2012年5月に旅客需要を表す有償旅客キロ(RPK)は全世界合計で4.5%増となり、12年4月と比べてほぼ横ばいの成長となった。座席供給量を表す有効座席キロ(ASK)は4.0%増で、ロードファクターは77.6%となった。IATAでは、燃油価格の値下がりが需要増に貢献したものの、ヨーロッパ経済の悪化が響き、伸びは鈍化する傾向にあるとの見方を示している。
国際線のRPKは5.6%増で、中東以外の地域で先月の成長率を下回った。ASKは4.1%増となったため、ロードファクターは1.1ポイント増の77.0%となった。地域別でアジア・太平洋地域の航空会社が運航する国際線に限定すると、RPKは5.5%増、ASKは3.1%増、ロードファクターは75.4%となった。
また、国内線のRPKは2.7%増で、ロードファクターは0.8ポイント減の78.8%だった。日本は震災や津波の反動でRPKは14.8%増となったが、ロードファクターは主要な国内市場のなかでは最も低く、58.4%にとどまった。