エミレーツ航空、A380成田に就航-ドバイ発は満席、年平均7割想定
エミレーツ航空(EK)は7月1日、成田/ドバイ線にエアバスA380型機を就航した。一番機で到着した東アジア・オーストラレーシア地域上級副社長のリチャード・ジュズベリー氏は、セレモニーの挨拶で「日本就航10年目の記念の年に(A380型機を)成田に就航できることを誇りに思う」と述べた上で、EKのフラッグシップ機である同型機について「快適な設備とサービスを揃えており、他にない新しい空の旅を提供できる」とアピールした。
EKは成田線を昨年11月に週5便からデイリー運航に増便。さらにA380型機の運航で1機あたりの座席数は135席、乗客収容率は38%増加した。ドバイ発の一番機は満席であったという。
日本路線の拡大についてジュズベリー氏は「震災後、他社は運航を縮小したが、日本の回復とEKの成長戦略を信じた」と説明。「この確固たる信念は、日本とアラブ首長国連邦との結びつきにある」とし、アフリカ、中近東地域では最大規模という3000人の在留日本人数や300社の日本企業数など、高い需要の潜在性を示す。
EKの国際線のロードファクターは81%だが、成田/ドバイ線は77%。EK東日本支店長の郡武洋氏によると、EKでは年平均7割を想定しており、「もともと満席の便が多かったため、間違いなく乗れるキャパシティとした」との認識だという。
このほかセレモニーでは、5月の日本/アラブ首長国連邦間の航空協議で、成田で発着回数が22万回に増大した後の1日2便運航、羽田で1日1便運航できる権益を取得したことについて、記者団から今後の東京路線についての増便予定についての質問があがった。ジュズベリー氏は「具体的な計画はない。成田、羽田とも魅力的だが、利用者が異なる。今後の課題として研究したい」と述べるにとどめた。
なお、EKでは現在、A380型機を21機運航しており、今後は69機を受領する予定。すでにドバイ/ロンドン線、ニューヨーク線、北京線、ソウル線など18都市に就航しており、日本は19番目の就航地となる。今後は8月1日にドバイ/アムステルダム線、10月1日にドバイ/メルボルン/オークランド線に就航する予定だ。