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”四国は一つ”で誘客 JR四国が商品説明会、香川、高知両県知事もセールス

 JR四国(泉雅文社長)は5月22日、大阪市北区のホテルグランヴィア大阪で商品説明会を開いた。四国各地の魅力や観光ルートをアピールしたほか香川、高知両県の知事がトップセールスに訪れるなど四国一体となった誘客活動を展開した。

 同社の半井真司専務取締役鉄道事業本部長はあいさつで、一昨年の「龍馬伝」ブームから続く好調を昨年も維持したことを報告。その上で「今年も(JR四国・西日本と松山市による)瀬戸内・松山キャンペーンもあり、期待度は大きい。東京にスカイツリーが開業するなど地域間競争も激しくなるが様々な施策、商品化の展開で昨年度以上の送客を期待したい」と意欲を語った。

 四国の旅館ホテルでつくるしあわせランド推進委員会の新山輝洋委員長(愛媛県道後温泉・ホテル古湧園)も「東(日本)に向く目を四国に向けられるよう、サービスの質と満足度の向上に取り組みたい」と続いた。

 今年度の商品紹介は、素材単体ではなく、テーマ性をもたせた観光ルートの魅力を訴求。周遊きっぷなどそれに準じた企画商品も設定し、周遊性を意識した。

 高松と高知、松山を結ぶ「四国Vルートの旅」は、来年3月から始まる「瀬戸内国際芸術祭」の舞台・男木島や特別昇殿参拝を新設定した金刀比羅宮、大歩危・祖谷、高知エリアを紹介。高松-高知間の自由周遊と高知-松山の高速バス利用をセットにした「Vルートきっぷ」も設定した。

 キャンペーン展開中の「瀬戸内・松山」は広島と松山を結ぶ航路商品「瀬戸内はいくるーず」や石手寺での特別講座、「徳島-室戸-高知」は世界ジオパーク認定の室戸岬、同区間の周遊パスなどを紹介。「松山-四国西南-高知」は城下町・大洲のガイドツアー、「四万十・足摺」では周遊バス「しまんと・あしずり号」を取り上げた。

 そのほか、鉄道の魅力としては瀬戸大橋などの車窓風景、予讃線に10月、リニューアル車両が登場するアンパンマン列車をピックアップ。周遊パスや英文マップの制作などインバウンド向けの取り組み強化も強調した。

 また、香川県から浜田恵造知事、高知県から尾﨑正直知事、松山市から野志克仁市長代理の織田祐吾観光産業振興課特命課長も登壇。浜田知事は来年の瀬戸内国際芸術祭をPRし「アートと瀬戸内海の魅力を感じてほしい」、尾﨑知事は展開中のキャンペーン「リョーマの休日」を紹介し「旅行商品として訴求力のある要素が揃っている」とアピールした。

 引き続き行われた懇親会では、泉社長が「観光は地域力。四国は熱意のレベルが高い地域が多く、その力はアップしている。ぜひ送客を」と呼びかけた。


情報提供:トラベルニュース社