アジアの航空運賃、第1四半期は低調、日本はLCC拡大で低下傾向
日本旅行・アメリカンエキスプレス(日旅アメックス)が発表した2012年第1四半期の「アメリカン・エキスプレス・アジア・パシフィック・ビジネス・トラベル・モニター」によると、アジア太平洋地域の航空運賃は、微増にとどまった。国内、アジア地域内、および欧州、中東、アフリカ行きの運賃の上昇率は1%、南北アメリカ行きは2%の伸び率となった。
日旅アメックスでは企業が出張費を削減するなか、今後12ヶ月の航空運賃の伸びを低調な推移と予想。こうした傾向の背景には、欧州不安、アジアの一部地域の経済成長率の鈍化、米国経済の回復の兆しがあると見る。南北アメリカへの航空運賃が2%増加したのは6ヶ月ぶりで、米国の回復傾向を受けて、同方面の航空運賃の値上げがあったという。
日本発便の航空運賃については、日本経済の緩やかな成長と比例し、ビジネスクラスで若干の値上がりが見られた。しかし、エコノミークラスは変動はなかった。日本市場におけるLCCのシェア拡大により座席供給量が増加したことが原因とする。今後もこの傾向の継続を予想し、競争の激化、運賃の値下げを見込んでいる。