スイス・インター、日本市場の重要性強調-地方展開にも意欲
スイス・インターナショナル・エアラインズ(LX)CEOのハリー・ホーマイスター氏がこのほど来日し、6月13日に記者会見を開催した。ホーマイスター氏は「日本は長距離路線の中で一番といってもいいほど重要な市場」と改めて強調。2012年の日本市場は、旅行会社から「2010年と比べても決して悪くないというニュースを聞いている」とし、「2012年はものすごく良いというわけではないだろうが、満足の行く結果がでるのでは」との考えを示した。
LX日本支社長の岡部昇氏によると、2010年比では4月から6月の需要は弱含みだったが、7月、8月になって需要が高まり、2010年レベルまで戻ってきているという。今後は昨年から取り組みを進めている、夏のピーク期以外のショルダーシーズン、特に冬のプロモーションを引き続き展開していく考え。冬はシニア層にハイキングをアピールしており、「いい手応えを受けている」という。
また、LXは5月26日から9月23日まで、子会社のエーデルワイス航空(WK)をウェットリースし、成田/チューリッヒ便を2便増便している。これに対し、ホーマイスター氏はWKはいままでチャーター事業が主だったとし、今後も「機会があれば東京以外、地方でも飛ばしていきたい」と意欲を示した。現在定期便かチャーター便かは不明だが、大阪や福岡、名古屋便を検討。岡部氏も、9月までの需要動向や地方の旅行会社からのヒアリングを踏まえ、分析の上で来年以降の計画を決定していくとした。
さらに、ホーマイスター氏は全日空(NH)とのジョイントベンチャー事業の可能性も示唆。LXのグループ企業のルフトハンザ・ドイツ航空(LH)はすでに開始しているが、LXとしても今後を検討していく考えだ。ホーマイスター氏は「政府から独占禁止法適用除外(ATI)の認可が得られてから分析に入る。実施は近い将来ではないが、現在検討段階だ」と述べた。