ジェイティービー（JTB）はジェットスター・ジャパン（GK）を利用した成田発着のパッケージツアー「ジェットスターで行く北海道・沖縄」を企画し、6月6日に販売を開始する。JTBが国内の新興LCC3社を使ったパッケージツアーを発売するのは今回が初めて。

　JTB広報室マネージャーの加藤八十司氏によると、GK側と交渉し、料金面や、21日前以前の解除は取消料が無料になるなど「一定程度、お客様に（パッケージツアーの）メリットを出せる条件、旅行業約款の条件を満たせるということになった」ため商品化に至ったという。当初は北海道と沖縄線のみだが、条件が整い次第他路線も販売していく考え。また、他の国内系LCCとは「パッケージツアーとして売るための条件で合意に至っていない」が、今後話し合いは進めていくとした。

　まずは今回の商品で需要の動向を見定め、今後のLCC販売の進め方を検討していく。現在のところ「この商品は我々の主力になるとは思っていない。お客様の選択肢の一つを提供する手段」との考え。さらに、JTBでは現在地域と連携した着地型商品の開発を進めているため、「手がかりとしてLCCのパッケージツアーを企画し、新たなLCCの時代に対応していきたい」とした。

　旅行代金は、LCCの特徴である低コストを意識して抑えた。これまでJTBが発売してきた同方面、同等クラスのホテル利用の羽田発パッケージツアーと比較すると、日にちにによる上下はあるが、札幌で約5割、那覇で3割から4割引きとなる。また、空き状況により値段の変動がないため、消費者からも一定の需要があると見ているという。

　さらに、パッケージツアーであるため、単なる移動手段ではなく旅行での利用を考慮し、手荷物については20キログラムまで無料で預けられるようにしたほか、ホテルは各方面立地の異なるホテルを2軒ずつ設定し、目的別に選択できるようにした。