オーストラリア、教育旅行セミナー開催-時差の少なさや自然などアピール

  • 2012年6月3日

 オーストラリア政府観光局(TA)は、このほどオーストラリア大使館および各州政府関係者の協力のもと、学校関係者を対象にした教育旅行セミナーとワークショップを開催した。東京会場では50名を超える学校関係者が集まり、活発な情報交換がおこなわれた。

 セミナーでは、TAシニア・マーケティング・エグゼクティブの雨宮秀行氏がオーストラリアが教育旅行の渡航先として人気が高い理由について解説。時差が少なく、万が一の際に日本との連絡が取りやすく危機管理に優れている点や、世界遺産が豊富で、とりわけ自然遺産が多いことから、自然や環境をテーマにした教育プログラムを立てやすいことを強調した。

 また、オーストラリア大使館教育チームリーダーの松本文仁氏は、時差の少なさは危機管理だけでなく、ITを活用した事前・事後の現地との打合せや学生の交流に活用できるとメリットをあげた。

 さらに、松本氏はオーストラリアが多民族・多文化である点について、日本企業が求めるグローバル人材の教育への第一歩となることを強調。日本の人口減により、日本企業の海外進出が活発になるなか、企業は「グローバル人材」を求めているという。大使館による企業への聞き取り調査の結果から、グローバル人材の育成に重要なポイントは「言語」「異文化の理解力」「グローバルなリーダーシップ」の3点であり、オーストラリアの環境は、そうした能力を育てるのに適していると述べた。