鉄道と船で行く瀬戸内海 JR四国・西日本と松山市がキャンペーン
愛媛県松山市とJR四国、JR西日本は共同で、瀬戸内海をメーンにした「瀬戸内・松山キャンペーン」を6月30日まで展開している。
このキャンペーンで一押しなのが、瀬戸内海を横断し松山市と広島県・宮島や広島市、呉市を結ぶ「瀬戸内海道1号線」。この海道は、瀬戸内海を代表する景観・多島美が楽しめ、歴史文化資源も豊富。昨年12月まで放送されたスペシャルドラマ「坂の上の雲」の舞台だった松山市と、現在放映中の大河ドラマ「平清盛」ゆかりの宮島や呉市などをつなぐことからも、県境を越えた魅力的な観光ルートと言える。
4月11-12日には、瀬戸内海道1号線を実際に体験し、キャンペーンの概要を紹介するプレスツアーが行われた。関西や首都圏のマスコミを中心に参加した。
関西発組は、山陽新幹線「のぞみ」で広島駅まで行き呉線に乗り換え呉駅で下車。期間限定で開館中の「平清盛 音戸のドラマ館」を見学したほか、呉港から松山観光港まで「瀬戸内海道1号線」を運航するフェリーに乗船し瀬戸内海の島々を眺めた。
松山到着後は、松山城など市内を見学し道後温泉で宿泊。翌日はボランティアガイドの案内で同温泉周辺を散策した後、松山駅から予讃線、瀬戸大橋線を経由し岡山から山陽新幹線で帰阪した。
一方、首都圏組は、東京-高松を結ぶ寝台特急「サンライズ瀬戸」を利用し松山入り。関西組とは逆に、松山市内見学の後に瀬戸内海道1号線を体験した。
キャンペーン中、松山市では松山城を夜間ライトアップし、城内では曜日を限定した郷土芸能も行っている。松山が発祥の地といわれる「野球拳」などは世代を問わず楽しめる。また、JR利用の特典として、復路の乗車券を提示すると主要観光施設の割引が受けられるほか、「じゃ口から出るみかんジュース」を提供店で1杯無料で飲める。
JR西日本東京広報部・寺田博行さんは「新幹線に2千円ほどプラスするだけで、寝台列車が味わえます。早朝に現地に到着するので時間を有効に使えます」と、首都圏を対象に列車旅の魅力をPR。
松山市観光産業振興課の織田祐吾さんは「縦割りの弊害で瀬戸内をメーンにした観光客誘致は難しかったのですが、JR2社が一緒になってキャンペ-ンをしてくれるのはとても嬉しい。どうぞこの機会に松山、そして瀬戸内へ」とアピールしていた。
情報提供:トラベルニュース社