JAL・ANA、11年度の国際旅客数は5%減、2社で傾向分かれる
日本航空(JL)と全日空(NH)が5月9日に発表した2011年度(2011年4月~2012年3月)の輸送実績で、2社合計の国際線旅客数は前年比5.0%減の1272万7996人となった。JLが経営再建による路線規模縮小もあり20.2%減の684万4772人となったのに対し、NHは22.2%増の588万3224人と大きく増加した。
座席供給量を表す有効座席キロ(ASK)では、JLが16.8%減でNHは19.3%増。旅客輸送量を表す有償旅客キロ(RPK)はJLが20.3%減、NHが16.2%増となり、有償旅客による座席利用率を表すロードファクターはJLが3.1ポイント減の70.4%、NHが2.0ポイント減の73.7%となった。
方面別の旅客数では、JLは欧州と東南アジア、中国が2割弱の前年割れとなり、減少幅が少なかった。利用率では、太平洋線の76.8%が最も高く、次いで韓国が72.8%となっている。一方、NHの旅客数は全方面で前年を上回っており、特にアジア・オセアニア線は27.5%増と大きく伸びた。利用率では北米線の76.7%が最高であった。
なお、3月単月では、2社合計の旅客数が28.3%増となり、ASKが5.3%増、RPKが28.9%増、ロードファクターが14.5ポイント増の79.3%となった。特にJLはRPKが24.8%増となったのに対してASKを1.6%増に留め、ロードファクターが14.8ポイント増の79.6%まで回復。NHも14.2ポイント増の78.9%となった。
※次ページ以降に各社の2012年3月、2011年度、2011年度上半期・下半期それぞれの方面別利用実績を掲載