日本政府観光局（JNTO）が取りまとめた2012年3月の日本人出国者数推計値は前年比21.4％増の172万5000人となり、3月としては過去最高を更新した。

　東日本大震災の発生以降、初めて前年比がプラスに転じた2011年7月から9ヶ月連続のプラス成長で、2010年比でも10.4％増の伸び。過去最高の更新は2ヶ月連続だ。1月から3月の累計では、前年比が13.0％増、2010年比が12.4％増の462万6000人。2010年比では50万9000人増えている。

　一方、3月の訪日外客数は67万8500人で、前年比92.4％増。2010年比では4.4％減となっており、JNTOでは通年で過去最高の訪日外客数を記録した2010年とほぼ同じ水準まで回復したと分析。1月から3月の累計では前年比9.5％増、2010年比5.1％減となっている。

　市場別では中国が前年比108.7％増、2010年比で5.7％増の13万300人となり、3月としての過去最高の更新。また、各国の数値を2010年と比較すると、最大の市場である韓国は15万600人で11.0％減となったものの、台湾は2.9％増の9万2100人、香港は0.9％増の3万6700人と増加。

　このほか、英国が6.7％増の1万9000人、インドが5.5％増の5600人、インドネシアが19.1％増の7600人、ベトナムが8.6％増の5000人などとプラス成長している。2ケタ減の苦戦が続いている市場としては韓国のほか、ドイツが22.2％減、フランスが19.3％減、シンガポールが13.9％減、カナダが10.1％減などとなった。