ガルーダ、羽田線で地方需要喚起へ、欧州路線拡充も
ガルーダ・インドネシア航空(GA)は羽田/デンパサール線を活用し、地方需要拡大に向けた取り組みを進めていく。4月13日の記者会見で、GA最高経営責任者のエミルシャ・サタル氏は「羽田は国内路線が多い空港。羽田に就航することで日本市場を広く捉え、東京近郊以外の地方からも羽田経由でガルーダでバリに行くお客様を取り込むことができる」と意欲を述べた。
GAは3月25日から中部/デンパサール線を運休しているが、サタル氏はこれを「戦略の見直しの一環」と述べた。「名古屋からの直行便よりも羽田を介したほうが日本全国により広く我々のマーケットを広げることができる」とし、羽田線で地方需要の取り込みをはかる方針を示した。
羽田線のターゲットはレジャー需要。サタル氏は日本経済が低迷し、サーチャージも高騰しているが、レジャー需要はあまり落ち込まないとの見方を示した。2011年の東日本大震災の影響からも回復してきており「危機は脱している」とみる。ただし、旅行者がレジャーに費やす予算は減少するとし「アメリカやヨーロッパを訪問していた旅行者がより近いアジアのデスティネーションを探すようになる」とし、「日本からも近く、値段もリーズナブル。文化や芸術など多彩な魅力があるバリは需要増が期待できる」と期待感を述べた。
また、サタル氏はヨーロッパ路線の開設にも意欲を示した。GAは2015年末までにエアバスA330型機を24機、ボーイングB777型機を9機導入する計画だ。一部は現在活用中のボーイングB747型機の代替として投入するが、新機材導入によりヨーロッパ路線を増便する。現在のジャカルタ/ドバイ/アムステルダム線に加え、ロンドン、パリ、フランクフルト、イタリアのローマもしくはミラノにも就航したい考えだ。さらに2015年以降はボーイングB777型機でアメリカ西海岸のロサンゼルス線の就航も検討しているという。
なお、GAは今年の3月13日で日本就航50周年を迎えており、記者会見後には記念レセプションを開催。サタル氏は50周年の感謝を述べるとともにに「日本はインドネシアにとって最大の貿易相手国。日本/インドネシア間のビジネスと観光が発展することを祈っている」とコメントした。