ゴールデンウィーク海外旅行は56.3万人、過去2番目の予想-JTB調査

  • 2012年4月8日

 ジェイティービーが発表した、2012年ゴールデンウィーク期間(4月25日~5月5日)の旅行動向」によると、海外旅行に出かける人は前年比4.8%増の56万3000人となる見通しだ。円高基調を背景に数を伸ばし、2010年過去最高となった2000年に次ぐ水準になる。海外旅行の平均費用は0.8%減の20万8000円と微減だが、海外旅行の総消費額は4.0%増の1171億円で、旅行消費の回復が見込まれる。

 方面別では、今年のゴールデンウィークは5月1日、2日を休めば9連休となることから、ロングホールの欧州方面の人気が高く、5.2%増。ルックJTBの売れ筋コースでは、イタリア、スペイン、フランスの順だが、中欧や東欧、シーズンのオランダ・ベルギーも例年以上に人気が高いという。このほか、定番のハワイ(5.6%増)、台湾(12.9%増)、韓国(4.9%増)も堅調な推移を示しているほか、羽田発の海外旅行も定着し、シンガポール(9.1%増)、インドネシア(6.3%増)、米国本土(5.0%増)も高い伸び率を示している。さらに、間際化の傾向もあり、5月出発を中心とした近・中距離方面の伸びも期待できるとする。



 国内旅行は4.2%増の2064万5000人。平均費用は3.8%増の3万5100円と伸び、国内旅行の総消費額も7.6%増の8417億円と増加。いずれも、震災発生前の2010年実績には及ばないものの、回復傾向にある。今年は桜の開花が遅く、GWに東北を中心とした開花のピークが予測されていることや、東北応援の傾向もあり、東北方面への人出がさらに見込める可能性もあるという。また、5月22日に開業する東京スカイツリーへの関心や、震災の影響で昨年減少した関東周辺への旅行も増加する見込みだ。



 出発のピークは、海外旅行の場合、ロングホールの欧州、米国、ハワイは4月28日、アジアやグアム、サイパン方面は5月3日。国内旅行は5月3日、4日の宿泊が中心だ。

 同調査は、全国200地点で個別訪問調査をした旅行動向アンケート(サンプル数1200)に加え、航空会社の予約状況、業界動向、JTBグループの販売状況から推計したもの。