フィジー、集中豪雨による洪水の被害と影響について

  • 2012年4月4日

 フィジー諸島に接近した熱帯低気圧とそれに伴う前線の影響により、ビチレブ島北部および西部では、2012年3月29日(木)頃より週末にかけて断続的な集中豪雨に見舞われ、各所にて過去最悪と言われる大規模で深刻な洪水が発生いたしました。

 これによりナンディ、シガトカ、バといった川沿いの町々では、タウン(市街地)および周囲の村々が広範囲にわたって冠水し、一時は全国で8,000人以上の住民が避難、水に流されるなどして5名の死者が出ております。

 ホテルやリゾートにおいては、洪水による直接的な被害を受けたところはほとんどありませんでしたが、主要道路の冠水や悪天候による船・飛行機の欠航といった部分に影響が出ております。

 特にナンディ空港と各リゾート間の移動に影響が出ており、離島やコーラルコースト方面へのアクセスはもとより、一時はナンディ郊外のデナラウ島に至る道も冠水し、通り抜け不可能な状態となりました。

 また、ナンディ発着の国際線航空便についても、一時、政府の指令により乗り入れの規制が行われていたため、イースターホリデー直前で繁忙期となっているオーストラリアやニュージーランドからの旅行者を中心に多くの旅行者が足止めとなり、日程の変更を余儀なくされています。

 さらに今週に入り、熱帯低気圧が発達したトロピカル・サイクロン(台風)「ダフネ」(Daphne)がビチレブ島の西方を通過いたしましたが、幸い、事態を悪化させるほどは接近せず、既に遠く過ぎ去っております。

 予報によりますと、これから天候は次第に回復し、週末のイースターホリデーまでには晴天となる見込みです。

 道路については、元々フィジーは舗装の質と排水がよくないため、大雨と洪水により至る所で大きな穴が空いたり舗装が崩れたりしております。車両はこのような場所を避けて走行するため、移動には通常より時間がかかるものの、現在、空港と各リゾートを結ぶ主要道路で通行不可能な箇所は特にありません。

 また、ナンディからポート・デナラウとママヌザ諸島およびヤサワ諸島リゾートへの高速船を運航するサウスシー・クルーズ社も、ここ数日は間引き運航を行っておりましたが、間もなく通常のスケジュールに戻る予定です。国内線航空便やヘリコプターについても、天候に問題がなければ運航されます。

 ナンディタウンや周囲の村など、深刻な洪水被災地の復旧にはしばらく時間がかかると思われます。よって当面、市内観光については困難な状況が続きますが、それ以外の各ホテルやリゾート等については、通常通りのサービスが提供可能となっております。

 以上、ご報告いたします。


情報提供:株式会社ユー・ティ・アイ・ジャパン日本海外ツアーオペレーター協会