チャンギ空港、LCCターミナル閉鎖へ、成長見すえ新ターミナル
シンガポール・チャンギ国際空港は9月25日、LCC用のバジェットターミナルを閉鎖する。同ターミナルは2006年3月に開設して6年しか経過していないものの、中長期的な成長を見据えてよりキャパシティの大きい新ターミナルを建設することを決めた。新ターミナルは「ターミナル4」となり、バジェットターミナルの利用者が2011年現在で460万人であったのに対し、最大で1600万人の利用を受け入れられるようになるという。
現在のチャンギ空港のキャパシティは、バジェットターミナルを含めて年間7000万人以上で、2011年の総利用者数4650万人と比較するとまだ余裕があるものの、過去10年間の利用者数の平均成長率は5.2%増で、特に2010年は12.9%、2011年は10.7%と急速に伸びているところ。
また、シンガポールを拠点とするシンガポール航空(SQ)やシルクエアー(MI)、タイガー・エアウェイズ(TR)、ジェットスター・アジア航空(3K)なども新機材を発注し、外国系航空会社もシンガポールへの就航や増便を希望していることから、さらなる成長を見込んでいる。
ターミナル4は2013年に建設を開始し、2017年に完成予定。現在よりも効率的な旅客対応や素早い航空機のターンアラウンドを可能とするほか、飲食店や小売店など既存のバジェットターミナルにはない施設も充実する計画。搭乗橋は設けないという。
なお、バジェットターミナルを利用している航空会社はターミナル2に移って営業することになる。影響を受けるのはベルジャヤエアー(J8)、セブ・パシフィック航空(5J)、ファイヤフライ(FY)などで、ターミナル2での営業は9月25日午前6時からの予定だ。