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日台友好をめざす植樹プロジェクトを観光素材に-台湾観光協会も協力

  • 2012年3月4日

日台スポーツ・文化推進協会理事長の松本彧彦氏がプロジェクト 日本と台湾の文化やスポーツなどの交流事業をおこなう日台スポーツ・文化推進協会はこのほど、台湾観光局や台南市、航空会社などの協力を得て植樹プロジェクトを台湾で開催する。東日本大震災で被害を受けた日本に対し、台湾から集まった義援金は200億円にものぼるとされ、こうした取り組みへの感謝の意を表すためのもの。同協会ではこれまで、日本から台湾まで、120キロメートルを水泳でリレーするなどのイベントをおこなってきていたが、今回は植樹を通じて日台友好を示す。

 2月29日に開催した記者会見では、同協会理事長の松本彧彦氏がプロジェクトの概要を説明。台南県にある烏山頭ダムを建設したことで知られる、八田與一氏の記念公園とその周辺に、日本の河津桜を台湾の固有種に接ぎ木した桜を植樹する。日本と台湾の桜をかけあわせたこの桜は“絆の桜”と命名され、日台友好の証としてこれからも植樹を続けていくという。「桜は数年で花が咲くようになる。そのころにまた、花見に戻ってくる人があれば」と、植樹への参加だけでなくリピーター獲得へも意欲を見せる。

 植樹の第1回目は4月14日で、台南市内でおこなわれる前夜祭、植樹、名入りの記念碑(芳名版)が含まれ、参加費用は5千円。現在のところ、15社の旅行会社が同イベントを盛り込んだツアーを造成しているほか、このほど同協会のウェブサイトからFITでも参加が可能となっている。

台湾観光協会東京事務所所長の江明清氏  同プロジェクトに協力している台湾観光協会東京事務所所長の江明清氏は、「日台の絆を深める非常にいいプロジェクト。昨年できたばかりの八田與一記念公園は日本からも修学旅行で訪れる人が多い場所で、観光もできる」と話す。観光協会ではツアー造成により、多くの日本人観光客を動員する旅行会社に対してのサポートも視野に入れている。地元からの協力があり、友好イベントとしてだけでなく観光素材としての大きな期待が寄せられている。