1月の出国者数、3.9%増-訪日は4.1%減まで回復
日本政府観光局(JNTO)が取りまとめた2012年1月の日本人出国数推計値は、前年比3.9%増の133万3000人となり、7ヶ月連続で前年を上回った。一方、訪日外客数は4.1%減の68万5000人で、震災後初めて1ケタ台まで減少幅が縮小した。
訪日外客数の方面別では、中国、台湾、香港、タイ、マレーシアの5市場で、1月として過去最高の人数となった。東アジア主要4市場では、中国が39.6%増の13万8400人となり、3ヶ月連続で各月で過去最高値を記録。台湾は29.6%増の12万5900人、香港は40.9%増の4万8500人となり、もっとも高い伸び率となった。
一方、韓国は放射能への不安や円高ウォン安の影響で、35.4%減の17万3400人となり、減少幅がもっとも大きかった。観光庁長官の溝畑宏氏は、17日開催した定例会見で、全体では2ケタ減のままだが「九州や関西、北海道は需要回復が進んでいる」と指摘。韓国市場の回復をはかるため、今まで実施してきたメディア招聘事業やSNSを活用した情報発信などの活動は継続するとしながら、「需要回復のスピードが早いところへの取り組みを重点化していく」との考えを示した。