東電、米沢市を観光業の賠償対象地域に追加-11年5月まで対象に
東京電力(東電)は2月16日、観光業の原発事故による風評被害について、賠償地域として山形県米沢市を追加した。米沢市が福島県に近く、会津若松市などと「会津・米沢地域観光圏」として観光振興に取り組んでいることをうけてのもの。対象は米沢市に事業所があり、主に観光客を対象として観光業をおこなっている法人、もしくは個人事業主とした。
対象期間は2011年3月11日から5月31日までで、売上減少率は20%とした。今後請求に必要な書類を用意していく考えで、請求書類の発送や受付スケジュールは現時点では未定だ。
なお、東電によると2月16日現在、観光業の風評被害に対し支払われた賠償金額は、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、千葉県の16市町村合計で約3300件の264億円。外国人観光客の解約については約550件の46億円という。今後は政府が「緊急特別事業計画」の計画変更を認定し、損害賠償の履行に充てる資金として約6900億円の資金援助の増額を決定したことをうけ、賠償対応人員を現在の7600名から1万人超に増やし、賠償処理手続きの円滑化をはかる考えだ。