日本旅行、12年上期は「質」向上、早期取り込み強化
日本旅行は2月16日、東日本地区の提携販売店を対象とした2012年上期の海外商品説明会を開催した。同社東日本海外旅行商品部チーフマネージャーの永尾邦洋氏は「我々の存在をかけて、上期商品は大幅に見直しをした」と述べ、商品の質の向上を強調した。
12年上期は、ヨーロッパ方面で「大好き」シリーズや「感動の宝石箱ヨーロッパ」でペアシート確約コースの増強を実施。添乗員などの意見を参考に、宿泊ホテルの立地や観光場所の見直しや、食事の質の向上もはかった。
また、永尾氏によると、パンフレットについても「消費者目線で見やすく買いやすい商品をいかに訴えるか」という視点で見直しを実施。「大好き」シリーズなど主力商品のパンフレットで、熟年層などにわかりやすいよう文字を大きくし、色合いを抑えるなど見やすさの向上をはかった。加えて、「大好き」シリーズで行程表に1日の訪問地と移動距離をまとめて掲載し、歩行時間を3段階で掲載。旅行会社スタッフが行程を説明しやすいよう工夫した。
販売戦略では、昨年実施した早期予約の取り込みを更に深化させる方針だ。永尾氏によると、昨年は早期割引の強化が奏功し、東日本地区の4月から6月出発の海外旅行では、2010年1月から2月末は25%の受注だったものが、2011年1月から2月末は5ポイント増の30%となった。永尾氏は「今年は更に早割施策の取り込みを強化しており、30%から35%、40%をめざし、できるだけ速く販売を固めていただきたい」と参加者に呼びかけた。
上期商品では、ヨーロッパの「大好き」シリーズで早期割引として、出発60日前までの予約で1名あたり1万円割引に設定。11年は出発90日前までの予約が対象だったが、申し込みやすさを考慮し変更。また、11年度上期で11年1月から開始していた商品の発売日を約半月前倒しし、11年12月16日から順次販売を開始した。
なお、説明会ではヨーロッパのコース説明を日本旅行グループのジャッツ東京ツアーコンダクターセンター旅行管理主任の原好正氏が担当。永尾氏によると、よりその方面に詳しい添乗員が説得力をもって各商品のポイントを解説することで、販売に役立ててもらう考え。東日本地区の商品説明会では今回初めての試みだという。