TPI、自社パッケージ販売強化、12年度5万人へ-自由度強みに

  • 2012年2月9日

 トラベルプラザインターナショナル(TPI)は2012年度、自社パッケージツアーブランド「PASEO(パセオ)」の販売を強化する。TPIの取り扱いでは航空券販売がメインではあるものの、レジャーマーケットのシェア拡大に向けて、2012年度に本腰を入れて取り組む。あくまでもBtoBのみでの展開で、12年度は5万名の販売をめざす。

 TPI代表取締役社長の八木澤昌弘氏は2月9日に開催した2012年度上期商品説明会で、「航空券の単品販売だけで利益を残すのは難しい時代に入っている。航空券の仕入れはもちろん強化していくが、それに加えてホテルやオプショナルツアーなどをあわせて販売してもらうことで(販売店に)利益を還元していきたい」と挨拶した。

 パセオは航空券とホテルをセットにした商品で、モデルプランをベースに素材を選んでアレンジする「ハーフメイド」と、航空会社やホテルなど素材を自分で組み合わせる「パセオフリー」の2つのプランを用意している。パンフレットは、ヨーロッパ、アメリカ、アジア、中国の4方面で展開。今年度から方面ごとに商品をまとめ表紙のデザインも統一した。

 また、全て燃油サーチャージ込みの旅行代金とし、販売店へのコミッションは旅行代金の10%に設定した。早期申し込み割引やオプショナルツアーなど各種素材の追加のほか、アメリカとヨーロッパではパセオフリーにのみ、滞在中のレストラン予約や緊急時対応などをおこなう海外アシスタンス・サービスをつける。

 ヨーロッパでは、乗り降り自由な鉄道パスをつけたプラン、アメリカで車で旅するプランなど、旅なれた人向けのコースを用意。また、アジアでは台北商品以外は送迎時の土産物店立ち寄りをなくし、航空券とホテル、送迎までを基本の旅行代金に組み込んだ。また、ベトナム、アンコール遺跡観光は1名から全コース専用車をつけるという。このほか、中国では6名以上であれば3000円から9000円を割り引き、10名前後の小グループで利用しやすくした。また、パセオ販売強化の一環として、3月31日までの予約分を対象にスタートダッシュキャンペーンを展開する。

 TPI営業部部長の幸徳紳一郎氏は、グループ会社のJTBワールドバケーションズが展開する海外パッケージブランド「ルックJTB」など他社商品と比較して、「パセオの特徴は自由度の高さ。消費者のわがままを叶えられるよう自由にアレンジできる」と説明。FITのホールセラーとしての強みを生かし、例えば、ホテル泊数を変えずに帰国日を延長できるなど、消費者のニーズにあわせて対応できるようにした。

 また、パセオの傾向として2名予約に続き、1名での予約が全体の20%を占めるなど、1名申し込みのニーズがあることから、各方面で1名催行可能なコースを用意した。カウンターを持つ旅行会社のほか、これまで業務渡航をメインとしてきたオーナー系旅行会社やインハウスエージェントも取り込むねらいだ。

 このほか、2011年9月から取り組むチャーター商品も引き続き設定。上期ではゴールデンウィークにあわせて大韓航空(KE)を利用したチャーター便利用商品を企画。4月28日、5月1日出発のホノルルチャーター6日間と、4月27日、29日、5月1日、3日出発のソウルチャーター4日間、6本を設定している。