日本航空、11年の国際線旅客数は28%減-12月は2.4%減まで回復
日本航空(JL)によると、2011年通年の国際線旅客数は前年比28.7%減の670万3472人となった。夏以降から海外旅行需要は回復傾向にあるが、震災による需要減が響いた。座席供給量を表す有効座席キロ(ASK)は22.6%減、旅客輸送量を表す有償旅客キロ(RPK)は29%減となり、利用率は6.2ポイント減の68.9%となった。
方面別では、旅客数、ASK、RPKは全方面で前年割れとなった。利用率はグアムが0.6ポイント増の72.2%増と微増したが、それ以外の方面は前年を下回る結果となった。
2011年12月単月の国際線旅客数は2.4%減の60万3079人となり、減少幅が震災以降もっとも縮小した。JLによると、タイの洪水によるバンコクの需要減から回復傾向にあり、年末の日本発の観光需要も好調だったが、外国人観光客は依然として減少しており、ASKは3.5%減、RPKは4.9%減、利用率は1.0ポイント減の71.0%となった。
方面別では、中国の旅客数が2010年の尖閣諸島問題の反動もあり14.5%増となり、利用率も8.5ポイント増と増加した。欧州も旅客数が1.1%増と増加。ASKは5.8%増だったが、RPKは0.9%増とASKの増加には及ばず、利用率は3.5ポイント減の71.8%となった。東南アジアの旅客数も0.6%増と前年を上回ったが、利用率は0.2ポイント減の68.2%と微減した。