名鉄観光、市場開発とWEB販売など強化、海旅は13万人-12年度基本方針

  • 2012年2月8日

 名鉄観光サービスは、先ごろ決定した新中期経営計画の初年度にあたる今年度の基本方針を策定した。2014年までの3ヶ年を期間とする中期経営計画は、次の10年の基盤作りの期間と位置づけ「Innovation For Next 新しい発想で、新しい名鉄観光を創造しよう」のスローガンのもと、名鉄グループ旅行業の総合力を発揮できる仕組みをめざしている。旅行分野では、2014年の旅行売上高1000億円が目標だ。

 基本方針は部門ごとに設定しており、このうち市場開発部では特に震災など外部環境の影響を受けにくい分野の重点団体を強化する。具体的には、「教育・スポーツ」「宗教」「社協・福祉」など。各分野のすそ野をさらに拡大していくほか、地方事務局との関係を強化し、着発セールスを進めていく。また、各営業本部と協力し、部門別セールス強化会議などの定例化でスキルアップをはかる。このほか、名鉄グループ各社との取引拡大もねらう。

 中期経営計画で取扱高目標を現状の約2倍の100億円に引き上げたWEB販売では、「商品事業本部・国内メディア販売部」を今年から始動。東京メディア国内旅行支店と名古屋メディア支店の国内旅行部門を統合し、全国横断的な企画・販売組織とする。東京の仕入れ、企画、販売ノウハウを全国的に共有し、業務効率や収益性、生産性の向上をはかる。このほか、国内・海外旅行、インバウンドも強化していく。

 なお、海外旅行部門では中期経営計画で18万人の送客をめざしており、今年の年間送客目標は13万人とした。今年の重点送客地は団体旅行はベトナム、カンボジア、タイ、フィリピン、香港。募集型企画旅行は中国、香港、インド、ヨーロッパとし、送客強化をはかる。WEB販売のほか成田・羽田発の航空座席仕入を強化。東京集約型のヨーロッパや中南米などのロング方面、新デスティネーションの商品造成を推進し、催行率と収入率の向上をめざす。