CTC、カナダならではの「体験」アピール-12年は日本人25万人目標

  • 2012年1月26日

 カナダ観光局(CTC)は2012年のマーケティング戦略の一環として、カナダならではの体験をアピールする「思い出つくろう!体験するカナダ/The Canadian Signature Experience Collection(SEC)」を発表した。これは世界的なプロモーションとして展開するもので、今回の日本での発表が世界初となる。今後はドイツやメキシコ、英国へと拡大していく考えだ。

 1月25日の発表会で、CTC日本地区代表のモリーン・ライリー氏は「今まではデスティネーションを紹介してきたが、これからは体験を紹介していきたい」と述べ、「カナダでしかできない」体験として、自然や文化などをテーマに体験プログラムをアピールしていく方針を示した。プロモーションにより「いつか行く場所から、今行く場所」への転換をはかり、2012年の日本人訪問者数では25万人をめざす。

 SECでは、カナダの現地サプライヤーから募集した150の体験プログラムを用意。今後はプログラム数を拡大していく方針だ。日本市場向けには日本人のニーズにあった48プログラムを選択し、アピールしていく。CTCのウェブサイトに特設ページを作成し、州ごとの体験を紹介。体験プログラムの詳細や提供会社の連絡先などを掲載したPDFも用意した。また、フェイスブックやユーチューブでも体験を紹介する。

 さらに、観光局のイメージ・ライブラリーで写真や動画資料を提供するなど、メディアや旅行会社に対し画像や映像の提供を実施。CTC副社長のチャールズ・マッキー氏は、露出の強化に加え「旅行会社の商品になるよう紹介していきたい」考えを示した。

発表会に出席したメンバー。現地からはCTCをはじめ観光局やサプライヤーなど約10名が来日  発表会ではサプライヤー3社が各体験プログラムを紹介。「食」がテーマの現地ツアーなどを展開するエディブル・カナダでは、同社社長のエリック・ペイトマン氏がグランビル・アイランドのパブリック・マーケットをシェフが案内するツアーをアピール。カヤックでの魚釣りやシェフが作る地産地消の料理が楽しめるグルメツアーもあるという。また、ブリュースターマーケティング&セールス担当ディレクターのラリー・ゲール氏はコロンビア大氷原を専用雪上車でめぐるツアーを紹介した。今年は新たに大氷原を歩く「ディスカバリー・ウォーク」の実施も予定しており、現在関係各位と調整中だという。

 さらに、フェアモント・ホテル&リゾートエグゼクティブディレクター・セールス&マーケティングのクリス・ルイーン氏は、各プロパティの個性を生かした連泊を提案。バンフの古城風ホテルに2泊、レイクルイーズに2泊、ジャスパーのロッジに2泊など「種類の違うホテルでユニークな体験を」と訴えた。