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JTB交流文化賞、最優秀賞は岩手・漁村の暮らし体験

  • 2012年1月23日

 ジェイティービー(JTB)は、観光による地域活性化に取り組む組織・団体などを表彰する「JTB交流文化賞」の今年度の結果を発表した。今回で第7回となる同賞は、地域や観光地それぞれの魅力を創出し地域の活性化につなげる取り組みを長年続けている組織や団体を表彰する「交流文化賞」と、一般旅行者を対象にした、地域の文化や人々との交流を体験記としてまとめる「交流文化体験賞」の2部門を設定している。

 今回、交流文化賞には過去最高の62件、交流文化体験賞には129件の応募が集まったといい、このうち交流文化賞の最優秀賞には、岩手県下閉伊郡田野畑村の「NPO法人体験村・たのはたネットワーク」による「漁村の暮らし体験が地域を再生する『番屋エコツーリズム』」を選出。

 同村には200メートルの断崖が続く景勝地があったものの、通過型観光で経済効果がほとんどなかったため、観光素材として昔ながらの生活様式に着目し、2000年から番屋や漁場の体験観光の取り組みを開始。昨年は震災の影響で大きな影響を受けたものの、被災地見学や防災教育など新たな切り口を加えて、今後も受け入れ拡大をめざしているという。

 このほか、交流文化賞の優秀賞には愛媛県伊予市の「JR下灘駅フィールドミュージアム運営委員会」による「何もないけど何かある…。無人駅を、ひとのあつまる場所に。」と、大阪府東大阪市の「東大阪“モノづくり観光”活性化プロジェクト協議会」による「若者に伝えたいんや!!町工場のおっちゃんが熱く語る“モノづくりの心”」を選んだ。

 なお、交流文化体験賞には、アメリカの大学院で化学を研究する大久保達夫さんが、弟が青年海外協力隊として滞在するモザンビークを訪れ、子どもたちと一緒にシャボン玉で化学の実験をした経験を書いた作品など3作品を選出した。