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ユナイテッドツアーズ、留学事業強化-台湾は修旅拡大へ

  • 2011年12月11日

(左から)ユナイテッドツアーズ代表取締役社長の越智良典氏、常務取締役営業本部長兼東京支店長の仙波専氏  ユナイテッドツアーズは留学事業への取り組みを強化していく。同社代表取締役社長の越智良典氏は、「日本人が海外で活躍する場は今後増えるはず。(留学の)需要はある。旅行会社としてやりがいがある仕事」と意気込みを示した。現在の取扱は650人から700人程度だが、2012年度(2011年10月~2012年9月)中には1000人の取扱をめざす考えだ。

 越智氏は「留学や語学研修は、カウンセラーがお客様にぴったり合った商品を提供する力が求められる」と述べ、質の高いスタッフの必要性を強調した。同社で海外語学研修や留学を取り扱う「ACOSTA海外留学情報センター」では専門スタッフによるカウンセリングを無料で実施。カウンセリングに関わるスタッフ4名のうち、2名が英国の公的機関であるブリティッシュ・カウンシルの公式資格を取得している。また、海外留学協議会(JAOS)認定の留学カウンセラー資格保持者も1名おり、今後全スタッフの取得をめざすという。さらに、このほど開始した留学サービスの新認証制度でも、認証取得のため申請をおこなうことで、他社との差別化を狙う。

 また、同社は11月28日に本社と東京支店を千代田区紀尾井町に移転しているが、地の利を活かし、会社周辺の城西大学や上智大学などで説明会を実施し、学生の留学需要の取り込みをはかる。越智氏は人気が高いカナダやオーストラリアに加え、2012年はロンドンオリンピックがあるイギリスの需要の増加に期待を示した。


▽台湾は修学旅行強化、航空券ホールセールはサービス充実へ

 台湾旅行について、パッケージツアー「ランブルツアー」での展開に加え、修学旅行への取り込みを強化する。2011年5月に開業した日本人技師の八田與一氏を記念した「八田與一記念公園」や、同氏が造った烏山頭ダムなど、歴史的な素材も教育旅行の新素材として提案していく。12月には学校の先生約50人を対象に現地視察も実施。2013年の修学旅行について提案を進めているという。

 また、航空券のホールセール業務では、顧客へのサービスの強化をはかる。同社常務取締役営業本部長兼東京支店長の仙波専氏によると、2011年4月から9月の取扱人数は前年比2%増で、7月から9月は前年を上回った。東日本大震災の影響で東京は苦戦し、前年並みだったが、地方拠点で前年を超えたという。今後は東京支店のノウハウを地方支店で共有化し、顧客が求める正確でスピード感のある手配を促進することで「サービスNo.1の会社をめざしていく」考え。さらに、業務渡航の取扱拡大をめざし、新規顧客の開拓も進めていくとした。