アクセスランキング、1位はAA破産、2位は高級ホテル満足度
[総評] 今週のアクセスランキング1位は、アメリカン航空(AA)によるチャプター11の適用申請でした。噂は以前から出ていましたが、実際に発表されるとやはり驚きます。「先駆者」が何社もあるためか、今のところ旅行業界内が騒がしくなっているような話は聞こえてきませんが、お乗りになるお客様にとっては少なくとも衝撃的なニュース、と話される旅行会社の方もいらっしゃいました。
思い出すのは、日本航空(JL)がワンワールドからスカイチームに移るかどうかというタイミングで、AAが会見の中で「我々は一度もチャプター11を申請していない」と経営の健全性を強みとしてアピールしていたことです。それだけですべてが決まったわけではないでしょうけれども、もしタイミングが前後していればJLの選択も変わったのかもしれません。
続いて2位には、JDパワーアジア・パシフィックという会社が実施したホテルの満足度に関する調査の記事が入っています。リッツの6年連続首位はさすがの一言で、予約、チェックイン/アウト、客室、料飲、ホテル施設の項目で最も高く評価されたそうです。同調査では、今後ハードウェアやプロダクトによる満足度の向上は一段落し、「人」による満足度が次の課題になると指摘しており、この点についても興味深く感じています。
ただ、グランドハイアット、コンラッド、ペニンシュラ、パークハイアット、フォーシーズンズホテル、ブライトンホテル、マリオットのサンプル数の不足を理由にランキングに入っていなかったのは残念でした。個人的な話ですが、実はトラベルビジョンの入社前にこの中の1社でベルマンをしていましたので、きっとそのホテルだって上の方に入ったはず、と悔しく感じているところです。
このほか3位には、9月に国土交通大臣から観光関係功労者として表彰された、ジャッツ東京ツアーコンダクターセンターの添乗員である茂木隆一さんのインタビューが入りました。実際にお話しをお伺いしたのは別の記者でしたが、記事の文面だけでも温かみと深みが感じられ、とても感銘を受けました。「添乗職人」と表現したくなるような茂木さんのお話しは、旅行会社が旅行のプロとして価値を提供しようとする上で大いに参考になるのではないかと考えています。
最後に一つご案内があります。トラベルビジョンでは、週が明けた12月5日の14時、携帯電話とスマートフォン向けのウェブサイトをそれぞれ開設する予定です。いずれも使いやすいレイアウトとしておりますので、例えば営業中に次の営業先のニュースをチェックされたり、あるいは話のタネを探したりと、お好きな時間にお好きな場所で旅行業界の最新情報を簡単にご覧いただくことができるようになります。優待情報や求人情報もご確認いただけます。是非ご活用ください。(松本)
▽日刊トラベルビジョン、記事アクセスランキング
(2011年11月第5週、12月第1週:11月27日0時~12月2日18時)
第1位
◆アメリカン航空、破産法申請-運航継続、取引先の支払も維持(11/11/30)
第2位
◆高級ホテル満足度1位はリッツ、6年連続-JDパワー調査(11/11/28)
第3位
◆インタビュー:ジャッツ東京ツアーコンダクターセンター添乗員 茂木隆一氏(11/11/28)
第4位
◆長崎/上海航路を契機に訪日中国人市場掘り起こしへ(11/11/29)
第5位
◆エアアジアX、関空に初就航、デイリー運航も視野に(11/12/01)
第6位
◆JTB中間期、レジャー回復も減収減益、ウェブとルック強化へ(11/11/27)
第7位
◆カンタス、日本路線拡充に意欲-周遊の強み生かして販売強化(11/11/30)
第8位
◆NH、エアーニッポンと合併-運営体制見直しの一環で(11/11/27)
第9位
◆30日に英国で入管職員がスト計画、旅程変更勧める航空会社も(11/11/28)
第10位
◆年末年始、日並び悪く短期化、近場が人気-エイビーロード(11/11/28)